今年の種付料が現役の北米種牡馬ではトップタイの25万㌦（約3600万円）という正真正銘北米トップ種牡馬の1頭であるガンランナーの産駒が今夏の募集ラインナップに厚みを加えている。
　父のガンランナーは2017年の米年度代表馬。3歳春シーズンに重賞を連勝したのちケンタッキーダービーで3着するなど早くから頭角を現したが、3歳暮れに本格化。以降、先行力を武器に活躍し5歳春シーズンから米国で種牡馬入りした。ちなみに当時、ガンランナーの獲得賞金は北米歴代2位。もう少し長く現役を続ければ歴代賞金王は確実とも言われたが、2021年にデビューした初年度産駒が、そんな声を封印する。北米2歳牝馬チャンピオンに選ばれたエコーズールーを筆頭に産駒が次々と勝ち上がり、新種牡馬という枠を超え、いきなり2歳チャンピオンサイアーに輝いた。24年は北米サイアーランキング2位だ。
　そんな父との比較を「米国でガンランナーを見せてもらったことがありますが、シルエットは父と似ていると思います」と村田牧場専務の村田康彰さんが教えてくれた。
　母は、米キーンランド社のノベンバー繁殖セールで購入された繁殖牝馬。「エーピーインディ系らしい恵まれた馬体と母自身に勝鞍があること。そして、これまで出走した仔が全て勝ち上がっていることから購入を決めました」と村田さん。
　ヒーロー18は骨量と筋肉量に恵まれた大型馬で、1歳6月時点の馬体重は464キロ。深い胸と力強いアンダーライン、そしてやや短めで力強い首はパワフルで、後躯、特に大きな臀部の張り、そしてヨロの内側の筋肉は凄いのひと言だ。恵まれた体を持て余すことなく、しっかりと地面をつかんで歩くウォーキング動画もぜひご確認いただきたい。
　「生まれた時から、順調に成長さえしてくれればクラブへの提供を考えていた馬です。米国のトップスタリオンの産駒の成長を多くの方と共有したいですね」と村田さんが呼びかけた。