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RECENTLY NEWS -近況情報-
2024年4月
4月中旬現在、ナカノファーム分場で夜間放牧が行われている。中野将大代表は「平田調教師には、冬の間もこまめに牧場へ足を運んでいただいてましたが、今日初めに来場された際の第1声が『大きくなったなぁ』でした。全体に身体が大きくなって馬体には幅がしっかりとあります。ただ、ガッシリしたタイプを出す母の仔としては、身体をスッキリと見せるタイプですね。ダート馬らしい身体つきの中に感じられる軽さと力感の絶妙なバランス感が、この馬の特徴だと思います。そして、現状でもだいぶ力が強くなっていますが、これからまだまだパワーがついてくると思います」とのことだ。4月2日の馬体重は389キロ。
2024年3月
3月中旬現在、ナカノF分場で夜間放牧中。中野将大代表は「右前脚蹄の裏側が欠けて気にしていたので、2月中旬の時点で放牧は一旦お休みしましたが、数日で歩様にも見せなくなり、夜間放牧を再開しました。その後も問題ありません。中間はひと回り身体が大きくなり、直近3カ月で体高が8cm伸びて155cmです。このまま即1歳セリに行っても違和感がない位の馬格ですよ。一時期、母や兄と馬体の雰囲気が近くなっていましたが、最近はまた脚長で、サイズの割に軽さが目立つようになりました。身のこなしもバネがあって重さはなく、中央の軽いダートが合いそうです。いい意味でパイロ産駒らしい馬ですよ」とのことだ。
2024年2月
引き続きナカノファーム分場で夜間放牧が行われていたが、2月になって右前脚が砂のぼりになってしまった。その後、症状は改善したが、右前脚蹄の裏側が欠けてしまい、馬が気にするため、2月中旬現在、放牧はお休みしている。中野将大代表は「放牧地に雪はありますが、かなり少なくて地面も硬く、右前脚の蹄の裏側が欠けてしまい、ガチガチの放牧地を歩くと気にするため、無理せずにお休みしています。相変わらず飼葉食いが良く、このひと月で馬体はまた上に伸びて、前月と、また少し印象が変わりましたね。この時期は体型が崩れながら大きくなっていくので、“変わる”のは成長している証ですよ」とのことだ。
2024年1月
1月中旬現在、ナカノファーム分場で夜間放牧が行われている。中野将大代表は「暖冬で、放牧地も雪が降っては溶けてを繰り返しています。そろそろしっかりとした積雪が欲しいですね。馬は普段落ち着いていて、あまり手の掛からない性格ですが、この中間、何かの拍子で馬のスイッチが入ると、気合が乗って、パイロ産駒らしいピリッとしたところをしっかりと出すようになってきました。馬体も、前月辺りは脚長のスラッとした体型に見せていましたが、ここにきて幅が結構出てきました。母のナリッシュだったり、上の兄たちと馬体のイメージが近くなってきたと感じています」とのことだ。
2023年12月
12月中旬現在、ナカノファーム分場で夜間放牧中。中野将大代表は「12月10日過ぎからようやく気温がグッと下がりましたが、それ以前は雪も1回パラッと降った程度で、今年は本当に暖冬です。放牧地は、まだ緑色の草が残っていますし、地面も硬くなく、馬の脚にはいいコンディションです。蹄が欠けたり、砂のぼりになる馬も、今年はまだいません。本馬も、仲間と仲良く元気に過ごしており、腹袋もだいぶ出来てきて、上背も伸びて、恐らく来夏頃には155~156cm位にはなりそうです。このひと月でも全体にしっかりとした成長を見せてくれていますよ」とのことだ。12月5日の体高148cm、胸囲158cm、管囲18.5cm。
2023年11月
ナカノファーム本場で放牧され、10月上旬に離乳した後、ナカノファーム分場へ移動した。11月中旬現在、夜間放牧が行われている。中野将大代表は「ツアーが終わってから離乳して分場に移動しました。10月初め頃は脚長で、ダート馬の割に馬体をスッキリ見せていましたが、その後のひと月で馬体に幅が出て上にも成長し、特にクビから肩にかけて、いい肉付きがするようになってきました。精神面は、手を焼く程の向こう気の強さはありませんが、この時期の当歳牡馬らしくヤンチャの盛りで、放牧地では相撲を取ったり、活発に走り回ったりして運動量が豊富です。このまま無事に成長して欲しいですね」とのことだ。
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CATALOG TEXT
比較的“分かり易い”配合馬が多い今回のグラッド世代の中でも最も分かり易い配合馬が本馬だろう。
父は2019年から4年連続でダート総合(JRA+NAR)ランキングのトップ5を堅守しているパイロ。産駒はエーピーインディ系らしい豊富な筋肉量を誇り、雄大な馬格から繰り出されるパワフルなスピードと、激しい気性を転化させた勝負根性を伝えるトップスタリオンだ。その産駒実績に呼応する形で、年々種付料は上昇カーブを描き、今春には、その種付料が400万円に設定された。そして、パイロ産駒の1番の特徴は、何と言ってもそのダート適性の高さだ。JRAでの産駒勝利数の90%以上はダート戦でのものであり、地方競馬からデビューする産駒も当然多い。その中からは、地方競馬所属馬として初めてJBCクラシックを制したミューチャリーや東京ダービー馬のハセノパイロ、史上7頭目となるホッカイドウ競馬三冠馬のベルピットなどの活躍馬が次々に誕生。一方JRA所属馬も、帝王賞を史上初めて連覇したメイショウハリオやダートグレード競走2勝のデルマルーブル、レパードS勝馬のケンシンコウなど、ダートを中心に様々な条件で輝きを放っている。
母はヘニーヒューズ×クロフネのナリッシュ。四半世紀以上にわたってTFCのラインナップを支えてきたクロッサンドラ系の血統馬だ。残念ながらレース中に負った左第1指節種子骨の複雑骨折と内側靱帯の断裂により競走能力喪失の憂き目に遭ってしまったが、「チーム・ナリッシュ」の手厚い看護によって生命の危機を脱して牧場に戻る事が叶った。本馬は、その第3仔だ。「四肢が長めに出ており、パイロの特徴が出ていると思います。放牧地でも目立つタイプです。やはり今年大々的に整備されたダート3歳路線の大舞台に立たせたいですね」とナカノファーム代表の中野将大さんが将来に思いを馳せた。