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RECENTLY NEWS -近況情報-
2023年3月
3月中旬現在、奥山ファームで日中放牧が行われている。奥山代表は「このひと月の間では、そこまで大きく変わった感じはないものの、ジワジワと成長して、徐々に張りのある筋肉がつき始めてきました。そして、小柄で身体のつくりが軽い分、余計に軽快感が強調されて、そしてクイックな反応が目立ちます。勝気そうな表情で、将来はスピードが持ち味の競走馬になりそうです。放牧地に積雪がまだ多少残っているように、内陸部にある分、ウチは他所より暖かくなるのが遅く、本馬もまだ毛足の長い冬毛を背負っていますが、飼葉食いは良く、いつも元気溌溂ですよ」とのことだ。3月13日時点の馬体重は290キロ。
2023年2月
2月中旬現在、奥山ファームで日中放牧が行われている。スタッフは「寒さが厳しくなって、朝はマイナスまで気温が下がっていることも珍しくないですが、変わりなく元気に過ごしています。2月14日時点で馬体重は274キロと、まだ小柄な部類ですが、上背はあまり変わらないものの、だいぶ全体にふっくら肉付きがしてきました。病気や骨の疾患などの心配もなく、まだまだヤンチャ盛りで、放牧地では元気に遊んでおり、順調そのものです。一方で、根は素直なので、手入れの時に手を煩わせるようなことはありません。放牧地の動きを見ると、脚捌きの素軽さが目につきます」とのことだ。
2023年1月
1月中旬現在、奥山ファームで日中放牧が行われている。奥山代表は「牧場のあるこの辺りはかなり内陸になるので、他所と比べると放牧地にも雪は多少ありましたが、例年と比べるとかなり少なかったです。先週末ようやくドカッと雪が降って、今は放牧地は10cm位は積もってクッションが効いていて、馬の蹄のためにも、いい状態です。中間は牝馬8頭で日中放牧を続けていますが、その分、身体は楽ですし、体力があり余っているのか、兎に角、元気いっぱいです。身体もこの馬なりに成長してきたと思いますし、体型も徐々に幼さが抜けてきたように思います」とのことだ。1月上旬時点の馬体重は258キロ。
2022年12月
12月中旬現在、奥山ファームで日中放牧が行われている。奥山代表は「引き続き、日中放牧を行っており、モーリス産駒らしい気性の勝ったお転婆さんで、放牧地では一番の元気印です。加えて、この中間は結構飼葉をしっかりと食べるようになり、離乳後に細くなってしまった馬体もその後はフックラ肉がついてきて、大分ボディコンディションが上がってきました。小柄な牝馬ですが、徐々に身体の芯がしっかりしてきたように思います。今年の冬は、本馬を含めた当場の牝馬は夜間放牧ではなく、日中放牧で管理していくつもりで、引き続きコンディション管理に努めます」とのことだ。12月上旬時点の馬体重は245キロ。
2022年11月
奥山ファームで放牧されている。10月中旬に離乳を終えて、11月中旬現在、日中放牧で管理されている。奥山代表は「離乳後、食いが落ちてしまったので、日中放牧で管理していますが、日が経つにつれて、徐々身体がフックラしてきて状態が戻ってきました。ただ、牝馬ですし、冬の間は、このまま日中放牧で管理していこうと思います。当場では母の仔は本馬が初めてなので、これ迄との比較は出来ませんが、すらりとした脚長の体型で、モーリス産駒らしく悍性の強いタイプです」とのこと。父の産駒らしく多少利かないところもありそうだが、この悍性の強さが、競馬に行って他馬に競り負けない底力となってきそうだ。
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種牡馬モーリスが凄い事になっている。初年度産駒のピクシーナイトがスプリンターズSに勝利したかと思えば、ジャックドールが金鯱賞をレコード勝ちし、今夏はカフジオクタゴンがレパードSを快勝。加えてシャトル供用先の豪州でも2頭のGI勝馬を送っている。となれば、セールで人気を集めるのは必然。今春のセレクトセールでは、今年のセール最高価格4億9500万円で産駒が取引されたのを筆頭に上場11頭が完売と、勢いは留まるところを知らない。
フェイマス8は、半姉に重賞4勝馬アイムユアーズがいる血統で、母系を辿ればエアグルーヴを送り出したダイナカール系に辿り着く。姉のアイムユアーズは2歳夏の函館2歳Sで2着して頭角を現すと、秋にはファンタジーSを優勝。暮れの阪神JFでは勝馬ジョワドヴィーヴルの2着に食い込んだ。明けて3歳時には桜花賞3着、オークス4着と春の牝馬クラシック戦線の中心を担い、4歳夏にはクイーンSを前年に続いて連覇と、古馬になってからも一線級で活躍。母としても、第3仔スワーヴエルメは1億9440万円で取引され、今春のセレクトセールでもレイデオロ産駒の第6仔が1億6500万円で落札された。
奥山ファームの渕瀬マネージャーが「生まれた時は小さかったけど、すくすく育ってきました」と話すフェイマス8。均整の取れたバランスの良い身体つきで、バネの効いたステップで放牧地を走りまわる姿は如何にも当歳馬らしく幼いが、改めてその馬体を見れば、幼さの中にも素性の良さが光っている。中でも特徴的なのが、高い位置にある飛節と肩の可動域の広さだ。「放牧地ではモーリス産駒らしい回転の良い走りをしますし、気は強いけれども学習能力の高い馬です」と渕瀬マネージャーも笑顔が絶えない。モーリス×名牝ダイナカール系という計算式が導き出す解は、どこまでも期待が膨らむ。皆さんにも、ぜひ一緒にその行方を見届けていただきたい。