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RECENTLY NEWS -近況情報-
2023年3月
3月中旬現在、高昭牧場分場で日中放牧が行われている。この中間、馬体はさらにボリュームを増し、フックラと丸みのある身体つきは好印象のひと言。牝馬ながら前躯の逞しさが目につき、そして腰からトモにかけてのつくりも幅があり、走り出すと重心の低いエネルギッシュな動きを見せている。牧場スタッフは「牝馬ですが上腕の太さや、つくりの大きな肩が特徴的です。前肢がしっかりして支えが強いので、雪解けして地面が緩い放牧地でも軸があまりブレず、後肢をしっかり引き付けて走っています。先日来場された杉山調教師も、成長振りに大変満足されていました」とのことだ。3月上旬時点の馬体重は338キロ。
2023年2月
2月中旬現在、高昭牧場分場で日中放牧が行われている。牧場スタッフは「この見映えのするガッチリとした身体つきは、父系の血がよく出ていますよね。ここまで順調そのものだし、クビが太く逞しくなって、ここにきて、かなり力がついてきました。放牧地へ曳いて行く時も、このクビの強さで、持ち手をグイグイと引っ張って行きます。これまでの母の仔と比べても出来の良さが目立ちます」とのこと。上にも横にも成長した馬体は、どんどん厚みが増して、ひと月前と比べても、クビ差しの逞しさと肩から上腕にかけての盛り上がりが目立つ。春になるのが楽しみな成長振りだ。1月下旬時点の馬体重は313キロ。
2023年1月
1月中旬現在、高昭牧場分場で日中放牧が行われている。スタッフは「クラブの隔月の写真撮影の際も、傍に友達馬がいれば平気ですが、1頭だと寂しがるように、1歳1月期らしく、精神的にまだ幼くて子供な部分があります。それでも、身体つきは前月よりもさらに肉付きがして、そして特に胸前とお尻が大きくなりましたね。普段は6頭で放牧していますが、しっかり食べて運動して、元気いっぱいですよ」とのこと。この時期の牝馬にしては筋肉質な見た目通り、放牧地では勝気なところを見せながら機敏な動きが目立つ。手先も軽く、6.5Fの2歳海外重賞を勝っている母の良さが出ているようだ。12月末時点の馬体重は302キロ。
2022年12月
12月中旬現在、高昭牧場分場で日中放牧が行われている。馬体は幅が加わり、腹袋もかなり出来てきた。キビキビとした歩様で、意志の強そうな凛々しい顔つきも好感が持てる。11月25日時点で、馬体重291キロと発育ぶりも良好で、日に日に成長している感じを受ける。スタッフは「12月に入り気温がグッと下がって雪がチラつくようになりましたが、日中はいつも元気に放牧地で遊んでいて、発達の目立つ胸筋を始め、全体に筋肉がついてきました。幅があって重心の低い体型で、祖父ダイワメジャーの影響が良い形で出ていると思います。身のこなしが機敏で、いかにもスピードがありそうなタイプですよ」とのことだ。
2022年11月
高昭牧場分場で日中放牧されている。11月初めに離乳し、それまで過ごしていた分場とは別の分場の放牧地で同時期に離乳した6頭で放牧されている。上山専務は「離乳後は、クラブに提供したもう1頭のフェイマス5のいる分場とは別の分場の放牧地で6頭で放牧していますが、人間が好きで、普段見慣れないクラブスタッフの方にも興味津々に近寄ってくる位です。離乳による出来落ちはほぼなく、牝馬らしい柔らかなシルエットの馬体で、少しずつ身体に幅も出てきました。落ち着きがあって利発そうな表情からも、どこか垢抜けた印象を受けますね。順調に過ごせていますよ」とのことだ。11月上旬時点の馬体重は280キロ。
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CATALOG TEXT
サラブレッドの世界ではスペシャリストが歓迎される。例えばサクラバクシンオー、或いはゴールドアリュール。そして本馬の父の父であるダイワメジャー。伝えるべき特徴をはっきりと持った種牡馬は強い。
募集本馬の父アドマイヤマーズは2歳王者にして3歳マイル王。そして史上初めて3歳時に香港マイルを制した生粋のマイラーだ。その父ダイワメジャーとそっくりの栗毛の大流星。豊富な筋肉量を誇る馬体をしっかりと支える太い骨、やや大きめの頭部と額から鼻梁にかけて曲線を描くように丸みを帯びたラインまで瓜二つ。メジャーエンブレム、ポールライトニングらを擁してディープインパクト産駒全盛の2015年に2歳チャンピオンサイアーとなったダイワメジャーの正統派後継種牡馬として大きな期待を集めており、今春のセレクトセール当歳市場では1億5950万円で取引された牡馬を筆頭に、上場馬すべてに声がかかる人気ぶりだった。
母コンケイヴは米国のOBS社トレーニングセール取引馬。2歳7月にアメリカ・ハリウッドパーク競馬場でデビューすると、スピードと加速力を武器に、デビュー戦と、続く牝馬限定の短距離重賞ソレントSを連勝。BCジュヴェナイルフィリーズの前哨戦であるGIデルマーデビュータントSでは、のちの本番で1位入線を果たすシーズアタイガーの3着と健闘した。そして現役引退後は繁殖セールで40万ドル超で取引されて、日本にやってきた。
フェイマス4は、4月末生まれながら標準以上の馬格で、そして血統馬らしい雰囲気を漂わせる。高昭牧場専務の上山貴永さんも「配合段階から期待の大きな馬で、その期待通りの出来です。血統通り、シャープなつくりの芝体型だと思います」と目を細める。仕上がりが早く、そして豊かなスピードを持った両親から生まれた本馬は、放牧地を軽快なフットワークで駆け回わっている。その豊かなスピードを競馬場で発揮する日が本当に楽しみだ。