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RECENTLY NEWS -近況情報-
2023年5月
5月中旬現在、谷川牧場第一分場で夜間放牧が行われている。スタッフは「この中間は、環境に変化を加えて馬に対して刺激を与えることを目的に、第一分場内で放牧地を変更しており、5月中旬現在、900mダートトラックの内側にある放牧地に牝馬10頭で放牧しています。馬体は伸びが出て、歩きもしなやかで、シルエット的にはバランスが取れている馬なので、余計にそこまで肉厚な感じはしませんが、体重も5月上旬の数字で412キロと、前月からも20キロ以上増えており、言うことのない成長過程を踏めていると思います。正直、期待しかありませんね」とのことだ。5月上旬時点の馬体重は412キロ。
2023年4月
4月中旬現在、谷川牧場第一分場で夜間放牧中。スタッフは「馬体は伸びがあって上品な雰囲気なので一見するとそこまでの重量感はないように映りますが、実際は平均以上の体重で、中身がしっかり詰まっています。ここまで夜間放牧を続ける中で病気ひとつする事なく、疲れた顔を見せた事もありませんし、来月辺りには冬毛も完全に抜けて、もっと見映えのする姿になっている筈です。そして、今年の桜花賞も父の産駒のリバティアイランドが非常に強い内容で戴冠しました。それだけに、この1歳世代がラストクロップというのが残念ですが、本馬への期待は、当然大きいです」とのことだ。4月上旬時点の馬体重は391キロ。
2023年3月
3月中旬現在、谷川牧場第一分場で夜間放牧が行われている。スタッフは「この中間も癖のないバランスの取れたいい成長を見せてくれています。最近はだいぶ暖かくなって放牧地にも雪はすっかりなくなりましたが、2月後半はまだまだ寒く、日中でもマイナス気温でした。そんな、どうしても身体が硬くなる厳冬期でも、馬体のしなやかさが失われなかったのは、やはり血統馬だなと思います」とのこと。クードメイトルの仔らしく、初仔ながら身の入った充実の馬体で、3月上旬時点の馬体重は390キロ。サイズも標準以上で牝馬らしいふっくらとした身体つきは、冬毛が抜けたらさらに一層見映えがしそうで楽しみだ。
2023年2月
2月中旬現在、谷川牧場第一分場で夜間放牧が行われている。スタッフは「夜間放牧を続けていますが、疲れを見せることもなく、いい雰囲気で過ごせていると思います。中間も全体にバランスよく成長している感じで、厳冬期ですが、ここに来て飼葉食いが上がってきた感じさえありますね。馬体はやや脚長に見せる体型で、窮屈なところがなくスラリと伸びやかで、最近はお母さんのクードメイトルの方が、より出てきているのかなと思います。そして性格はお父さんのドゥラメンテが出て気が強いですが、人間には素直で、特段、普段の扱いで困るようなことはありません」とのことだ。2月上旬時点の馬体重は380キロ。
2023年1月
1月中旬現在、谷川牧場第一分場で夜間放牧が行われている。スタッフは「時期的には、比較的成長が落ち着く馬も多い頃合いですが、本馬は、この中間もいくらか上背が伸びた感じで、体重も8キロ増えています。元々、骨格がしっかりしているタイプですが、最近も、初仔を全く感じさせない馬体の充実ぶりで、これからどんどん力強い身体に成長しそうですね。クードメイトルの仔という事でも、そしてドゥラメンテのラストクロップという事でも期待のとても大きな馬ですが、バランスの良い成長振りで、その両方の良さがしっかり出ていると思います」とのことだ。1月18日現在の馬体重は370キロ。
2022年12月
12月中旬現在、谷川牧場第一分場で夜間放牧が行われている。スタッフは「順調に身体が成長して、放牧地の中でもかなり身体が大きい方になりました。上背も伸び、胴伸びも出て、グングン成長しています。今年のクラブ提供の当歳は3頭ともあか抜けて見えて、当歳12月期としては3頭共にトップクラスの立派な馬体をしています。本馬は骨格がしっかりしているので、今後もクセのない順調な成長を遂げていくと予想しています。そして、先月辺りは放牧地では結構な“お転婆娘ぶり”を見せていましたが、最近は結構落ち着きが出てきたように感じます」とのことだ。12月12日時点の馬体重は362キロ。
2022年11月
谷川牧場大野分場で放牧され、離乳後、10月13日に谷川牧場第二分場へ移動。さらに11月14日に谷川牧場第一分場へ移動し、中旬現在、午前10時に放牧を開始して、翌朝5時に集牧するスケジュールの夜間放牧で管理されている。スタッフは「本馬は母の初仔ですが、それを全く感じさせない立派な馬格に出ています。ガッチリと肉付きして、この血統らしく大きくなってきそうですね。祖母のドリームオブジェニー同様、クードメイトルも仔出しのとても良い繁殖になりそうです。性格は結構な”お転婆娘”で、いつも放牧地では元気いっぱいに遊んでいます。その辺りはドゥラメンテが出ているように感じます」とのことだ。
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CATALOG TEXT
タイトルホルダー、スターズオンアース、そしてドゥーラ。近代競馬の結晶と呼ばれたドゥラメンテは種牡馬としても期待以上の成績を残した。初年度から3世代連続重賞勝利。モーリスやリオンディーズといったライバルを抑えて新種牡馬チャンピオンに輝くと、翌年もセカンドクロップサイアー1位。そして今年もサードクロップサイアー1位をほぼ確実にしている。現役時代は9戦5勝2着4回(海外1戦含)。国内で敗れた3戦もメンバー最速の上がりを記録し、対キタサンブラックは3戦3勝。レース前に右前脚を落鉄し、そのまま走らざるを得なかったドバイSCでもポストボンドの2着。そして現役引退後は、キングカメハメハ×アドマイヤグルーヴという“約束された血”を開花させた。ところが、将来のチャンピオンサイアーという未来が見え始めた矢先の昨夏、急性大腸炎で死亡。募集本馬フェイマス3はそのラストクロップの1頭となってしまった。
フェイマス3は、クードメイトルの初仔。母は、1歳時に疝痛による開腹手術を受け、また大型馬ゆえに仕上がりが遅れたが、そのデビュー戦で牡馬の経験馬を相手に楽勝。デビュー3戦目の出石特別では、後の日経新春杯勝馬で大阪杯2着のモズベッロを完封し、陣営に「勝った馬(クードメイトル)が強すぎた」と言わしめた。その後、故障のため1年以上の休養を経て復帰したものの1戦で故障が再発して無念の引退となったのは、会員の皆様もご存じの通りだ。競馬に『たら、れば』は禁物だが、それでも歯車が噛み合っていればという思いは、今でも禁じ得ない。だからこそ、曳かれて目の前に現れたフェイマス3を見た瞬間、どこかで、歯車が“ガチッ”と噛み合った音が聞こえた気がした。
「いろいろなアクシデントがあったから仕方がないとは言うものの、クードメイトルは本当に残念だった。母の無念を晴らしてほしい。それだけの馬だと思っている」と谷川貴英代表が言葉に力を込めた。