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RECENTLY NEWS -近況情報-
2022年6月
6月中旬現在、パイオニアファームにて夜間放牧で管理され、ウォーキングマシン運動も行われている。元々雄大な馬格を誇っていたが、このひと月で目覚ましい成長を見せた。中間はウォーキングマシンに入れて運動量を確保しながら体重が30キロ以上増え、上背も明らかに大きくなり、そして何より一段と身体の厚みが増した。放牧地の動きを見ても、大きな馬体を持て余している様子はなく、跳びの大きなフットワークで力強く駆けている。佐久間専務も「身体は大きいですが決して重い感じはなく、このひと月でも順調そのものですよ」とのことだ。6月15日時点の体高157cm、胸囲180cm、管囲19.5cm、馬体重457キロ。
2022年5月
5月中旬現在、パイオニアファームで夜間放牧中。広い放牧地に牝馬10頭の多頭数で放牧されて運動量も多く、ウォーキングマシンにも入れている効果で、前月から体重は微増も、馬体が引き締まった。身体の張りは上々で、クビ差しの太さと胸前のガッシリした具合が目立つ。エイドリアン代表は「夕方4時から翌朝6時までの夜間放牧で、昼は馬房で休ませるスケジュールで管理しています。かなり立派な馬体なので、あまり身体が重くなり過ぎないように、何日かに1度、放牧前にウォーキングマシンに入れています。とても素直な馬で、この身体に相応しく、凄くパワフルです」とのことだ。5月9日時点の馬体重は428キロ。
2022年4月
中間も米田牧場で日中放牧が行われ、3月18日からは夜間放牧に切り替えた。以降は朝5時に集牧し、朝9時に放牧地に放つスケジュールで管理され、中期育成を行うため、4月12日に苫小牧市のパイオニアファームへ移動した。米田専務は「パイオニアファームさんの放牧地のコンディションが整うのを待っていましたが、ようやく放牧地の雪もなくなったので、4月12日に移動させました。ここに来て身体もまた大きくなってきたので、今後はウォーキングマシンなどにも入れてもらって運動量を確保しながら、鍛えてもらいたいと思います」とのことだ。4月4日時点の体高154cm、胸囲173cm、管囲19.5cm、馬体重は425キロ。
2022年3月
3月中旬現在、米田牧場で日中放牧が行われている。力強いクビ差しから容量の大きなトモに至るまで全身に幅があって、上背も備えたその馬格は以前からひと際目立つ存在だが、加えて最近は全体のバランスが良くなって、一気にあか抜けた。米田専務は「1歳春らしくヤンチャな部分がまだ多いですが、馬体はこのひと月の間で前躯と後躯の均整がとれてきました。同じ1歳馬同士で放牧地にいると、1頭、抜けて大人びて見えます。パイロ産駒で将来の活躍の場はダートだと思うので、馬格があるのは絶対的に有利ですし、今のところ理想的な成長を重ねてくれていると思います」とのことだ。3月中旬現在の馬体重は409キロ。
2022年2月
2月中旬現在、米田牧場で日中放牧が行われている。馬体は上背が伸び、トモも容量たっぷりで、腹構えもどっしりとして存在感十分。雄大な馬格と相まって、相変わらずの馬っぷりの良さだ。米田専務は「この間も順調に成長しており、力がさらに強くなってきたので、男性スタッフが曳かないと、もう無理ですね。この馬格なので放牧地では当然ボスで威張っていますし、パイロ産駒らしく結構気の強い性格ですが、どっしりと構えることも出来るし、クラブの写真撮影の際にも、我慢して姿勢をとってくれるように賢さも持っています」とのことだ。2月中旬現在の体高154cm、胸囲172cm、管囲19.5cm、馬体重は399キロ。
2022年1月
米田牧場で、1月中旬現在、日中放牧が行われている。米田専務は「ここに来て力が一段と強くなり、粉雪を蹴散らして走る姿は、身体を大きく使って実にダイナミックで惚れ惚れします。このひと月でも順調に成長していて、1月10日時点で体高150cm、胸囲170cm、管囲19.0cm、馬体重379キロと、もう完全に1歳セリに出てくる馬の馬格ですね。母の仔は1歳になると少し成長が落ち着く傾向がありますが、それでも将来的には510~520キロ位の身体で競馬をしてくれそうだと思います。今年は雪が少なくて運動不足気味で体力が有り余っているので、再来月位にはパイオニアFで中期育成を始めてもらうつもりです」とのことだ。
2021年12月
米田牧場で、11月下旬からは日中放牧に切り替えている。米田専務は「この間もすこぶる順調で、身体がまた大きくなり、先月来場した小西調教師にも『とても立派な身体で、楽しみな馬ですね』と褒めていただきました。パイロ産駒は、先月もJBCクラシックを勝ったミューチャリーに、みやこS勝ちのメイショウハリオと本当によく走っています。本馬は、母の兄弟にダート交流重賞8勝のリミットレスビッドがいますし、この馬格なのでダートでもかなり期待できると思います。今後は苫小牧市のパイオニアファームに移動して中期育成を進めることを検討中です」とのことだ。12月中旬現在の体高148cm、馬体重は366キロ。
2021年11月
米田牧場で放牧されて、9月上旬に離乳。以降は夜間放牧が行われている。11月上旬の体高147cm、管囲18.0cm、馬体重354キロと当歳馬離れした雄大さと骨量豊かな骨格が特徴的だが、一方で動きは実に機敏。パイロ産駒らしい気持ちの強さと優秀な母系の底力が相まって、生来の運動神経の良さをもたらしているのだろう。元JRA調教師の中村均氏も「手がけてみたい馬」とピックアップしていただいたように、色々な可能性を秘めていそうだ。米田専務は「8月頃と比べて、またひと回り大きくなりました。去年の当歳セレクトセールで取引された姉と同じ位の大きさで、今年のウチの当歳馬の中でも1番の馬格です」とのことだ。
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生産者の間でも、そしてセリ市場でもダート適性が高い種牡馬とその産駒は人気が高い。理由は簡単で勝ち上がれる可能性が高いから。JRAの未勝利戦の数を数えた事がある人は少ないと思うが、ざっくり言って芝のレース数が約500に対して、ダートは約650。特に秋が深まる時期から翌春までは、芝の未勝利戦は明らかに数が少なくなる。
父のパイロは、サウスヴィグラスやゴールドアリュール、ヘニーヒューズらと互角に渡り合い、NARサイアーランキングで5年連続トップ5入り。今年も3位をキープしている(2021年8月末現在)。その産駒はスピードがあってレースセンスに優れ、勝負根性に長けた馬が多く、中央でデビューする産駒数が多くはないので、JRAサイアーランキングでは目立たないが、中央においても、出走頭数に対する勝ち上がり率は、現4歳世代までの数字で37%と驚異的な数字を弾き出している。
「イザベルドスメーンは、半兄にフサイチゼノンやアグネスゴールド、リミットレスビッドがいる良血です。自身も雄大な馬格の持ち主で、デビューから3着、2着と勝ち上がれるだけの能力を十分に持った馬でした」と話す米田牧場専務の米田剛文さんが、ダート重賞8勝馬(ダートグレード競走含む)リミットレスビッドの半妹というイメージを膨らませて選んだのがパイロだった。
エボルブ8は、背が短く、はちきれんばかりの後躯と肩の筋肉量が豊富で、骨太で短めのつなぎと力強いクビに走るダート馬の特徴がよく出ている。雄大で力強さ漲るその馬体は、ぱっと見では早生まれの牡馬と間違えてしまいそうだ。「母譲りの馬格で、放牧地で見せる気の強さは“動く”パイロ産駒に共通のもの。成長過程も順調そのものです」と米田さんも笑顔が絶えない。スピード能力の高さで3歳春の早い時期なら芝のレースにも十分対応できそうだが、やはり本質はダートだろう。将来は会員様孝行の馬へと成長していく姿が目に浮かぶと言うものだ。