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血統アップデート2022-06-26
半姉ホイットニー(牝3歳 父ザファクター)が、6月26日東京1Rの牝馬限定3歳未勝利を逃げ切って優勝しました。
2022年6月
6月中旬現在、中島牧場分場で夜間放牧中。中島代表は「身体に幅が出てきました。放牧地の動きを見てもいいバネがありそうですし、身体の大きい馬に対しても怯まず向かって行く気持ちの強いところは、姉のカッパツハッチを思い出します。ユウゼンの仔は皆、成長力がありますし、夜間放牧をはじめて2カ月が経ち、このあとが良くなってくる時期なので、これからが楽しみです。これまでの兄姉同様、秋にはチェスナットファームで育成を開始する予定で、それまでは夜間放牧で鍛えていきます」とのこと。なお、ロードディフィートが、6月18日東京、2歳未勝利戦を勝って、父の本邦産駒として中央初勝利を飾った。
2022年5月
中島牧場分場で5月中旬現在、夜間放牧中。中島代表は「姉ホイットニーの同時期と比べると、お互い父は同じウォーフロントの血統ですが、雰囲気はこちらの方がさらにピリッとしてます。加えてホイットニーはスプリンターという体型的ではなかったですが、本馬は、ハッチの全兄であるドラフト3以上にハッチっぽさがあります。冬毛がまだ残ってますが、冬の間、夜間放牧はしなかったものの、夜も馬房の窓をずっと開けていて冬毛がより長く伸びたからで、問題はありません。生まれの早い他馬と比べるとまだ小柄ですが、ここにきてだいぶ追いついてきた感じです。ユウゼンの仔らしい成長力を感じます」とのことだ。
2022年4月
引き続き中島牧場分場で日中放牧が行われ、3月28日からは夜間放牧を再開。4月中旬現在、そのまま夜間放牧が行われている。中島代表は「丁度、分場内の近くの放牧地に、今年から繁殖生活に入る姉のカッパツハッチを放牧していますが、その姉と顔の表情だったり、雰囲気が実によく似てきたと思います。普段触っていても、短距離馬らしいピリッとしたところを見せています。この間は身体は上にと言うよりは、横幅が出てたように感じています。夜間放牧を開始してから半月ほど経って疲れが出てくる頃だと思いますが、飼葉はしっかりと食べていますし、特に気になるところはありません」とのことだ。
2022年3月
3月中旬現在、中島牧場分場で日中放牧が行われている。この中間、1番大きく変わったのは腹袋だろう。しっかりと丸みを帯びてきて馬体に厚みが出てきた。サイズ的にまだ大きくはないものの何処となく品があって、身体を大きく見せてもいる。中島代表は「5月23日の遅生まれなので、ここまでのところでは、生まれの早い馬と比べると差はありましたが、最近はどんどん追いついて来ている感じがあります。結構、最近はしっかり食べた分が身体に反映されてくるようになりました。それに、これまでの母の仔を見ても皆分かるように、成長力のある血統ですからね。これからもっと成長してくれそうです」とのことだ。
2022年2月
中島牧場分場で、2月中旬現在も本馬を含む牝馬4頭で日中放牧が行われている。中島代表は「馬体の大きなボス格の馬がいるので、遅生まれの本馬は放牧中、結構やられたりしていますが、結構気の強いところがあります。集牧の際も、ボスがいるので一番ではないですが、例えば順番がラストだと、騒いで自分を先に入れろとアピールしてきます。最近は日中でも0度前後で、日が沈むと一気にマイナス10度以下になるといった感じで、寒い中での気温差が激しいですが、厩舎の馬房の換気はとても大事だと考えて、夜も馬房の窓は開けたままです。それでも、風邪をひくことはなく健康に育ってくれていますよ」とのことだ。
2022年1月
1月中旬現在、中島牧場分場で本馬を含む牝馬4頭で日中放牧が行われている。今の時期、上背はそれほど変わらないが、コンパクトにまとまった馬体は腹袋がしっかりしてきた。そして変わらずトモの良さが目立つ。中島代表は「食いが戻った効果で身体に張りがあって体調も良く、気になるようなことはありません。そして、今までは放牧地に放す時は奥さんが曳いていましたが、最近は徐々に煩さを出すようになったので、自分が曳くようになりました。ただ、これは決して悪いことではなく、特にこのお母さんの仔は気持ちで走る部分が、間違いなくありますからね。いい傾向だと思っています」とのことだ。
2021年12月
12月中旬現在、引き続き中島牧場分場にて本馬を含む牝馬4頭で放牧されており、11月下旬からは夜間放牧から日中放牧に切り替えてられた。中島雅春代表は「5月後半の遅生まれですから、他と比べると小柄ですが、月齢を考えたら十分な大きさで、順調な成長振りだと思い、日々見ています。それに、一つ歳上で同じく5月後半の生まれのキンシャサノキセキの仔(ドラフト3)も、1歳12月の時点で500キロを超えてきているように、この血統は当歳時は小さくても、後で必ず大きくなりますからね。飼葉食いも、離乳の前後で多少落ち気味でしたが、すっかり食いが戻って、与えられた分は完食していますよ」とのことだ。
2021年11月
中島牧場で放牧されている。10月20日に離乳して、24日に分場へ移動した。11月中旬現在、中島牧場分場で夜間放牧が行われている。中島雅春代表は「パンフレットの写真を撮影した8月末と比べると冬毛が生えてきた分、毛艶は多少落ちていますが、元気で気持ちが前向きなタイプです。加えて牝馬の分悍性の強いところがあるので、1つ上のドラフト3よりも、さらにカッパツハッチに雰囲気が似ています」とのこと。5月の遅生まれだったカッパツハッチも当歳時はコンパクトな馬体で、上背もそれほどなかったが、つくべきところに筋肉がついていた。本馬はその姉によく似ている。姉譲りのスピードが期待出来そうだ。
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2歳時に新馬、特別を連勝して朝日杯FSに駒を進めたタツミリュウ、GIIIアイビスサマーダッシュ2着などの活躍がまだまだ記憶に新しい元気印の快速娘カッパツハッチらの半妹。そしてメイショウユウゼンの仔としては3年連続の提供となったエボルブ10の登場だ。
「選んだと言うよりも、選んでもらった馬なんです」と中島牧場代表の中島雅春さん。牧場に来場された、兄姉も管理する矢野英一調教師に今秋の当歳募集の提供候補馬をひと通り見てもらったところ、選ばれたのが本馬だった。「出来には自信がありましたが、流石に母の仔としては3年連続の提供となると会員様にも飽きがあるのではと躊躇する気持ちもありました。そこを矢野先生に背中を押してもらいました」と中島さん。
父デクラレーションオブウォーは米国産の愛国調教馬。世界的名種牡馬ウォーフロントの2世代目産駒にして代表産駒の1頭だ。英国でGI競走を2勝したのち、引退レースに選んだ米国のBCクラシックでは、初めて経験するダートの実戦ながら、勝馬からハナ+アタマ差の3着と高い適性を見せた。種牡馬としては初年度から仏1000ギニー優勝馬オルメドを輩出するなど期待に違わぬ成績を残している。日本では、この当歳世代が2世代目となるが、初年度産駒はセレクションセールにおいて11頭が上場され、3,520万円を筆頭に9頭が落札。高い売却率も立派だが、11頭もの産駒をエントリーさせていることにご注目いただきたい。これは、エピファネイア、ヘニーヒューズに次ぐ数字で、ドレフォンと肩を並べる3位タイの頭数だ。
「この血統はあまり良く見せるタイプではありませんが、放牧地で見せる機敏な動きや後駆のボリュームなんかは兄姉と共通のもの。タイプとしては、カッパツハッチに似ていると思います。血統通り、スピードを武器に活躍することを期待しています」と中島さんの口調も滑らか。大きな期待を込めて生産馬を送り出した。