カナダ年度代表馬の妹カスパースカイゴールドの仔として、村田牧場から当クラブへ提供されたメジェールがデビューしたのは2000年のこと。黒、桃格子、桃袖の勝負服で5勝を挙げ、母として牧場へ戻ったメジェールの血は大いに広がりを見せてきた。その広がりを支えた一族最大の特徴は、悍性の強さとスピードだ。ドラフト6もまたその牝系の良さを随所に受け継ぎ、理想的な成長を遂げている。
　「クラブでお世話になった全姉オーパキャマラードは500キロ近い雄大な馬体の持ち主で父似の傾向が出ていましたが、本馬はタイプが違いますね。しなやかな身体つきと柔らか味があるクッションの効いた歩様、姉よりはコンパクトな馬格なども含めて牝系の特徴が色濃く出ています。普段は割とどっしり構えているところがありますが、やはりこの血統ならではの気の強さもしっかりあって、将来はこの牝系の本流であるスピードと競馬向きの強い気性を武器に450キロ前後で競走をする馬になると思います」と村田牧場専務の村田康彰さん。
　牝系のポテンシャルの高さは、ブラックタイプを見れば一目瞭然。加えてクラブとの相性の良さも抜群だ。ドラフト6の全姉オーパキャマラード（2勝）、母クロワラモー（3勝）、祖母メジェール（5勝）をはじめ、ハングインゼア（1勝）、ハディア（現役1勝）、ゴールドロジャー（3勝）。メリュジーヌ（3勝）とその仔メジェルダ（ファンタジーS2着）、そして昨年11月にはメジェルダの初仔メディーヴァルが初勝利を挙げた。これら全てがクラブ所属馬である。
　「放牧地で見せる重心の低い走りを見ると、メジェールによく似ているなと感じます。春になって運動量が増えてきて、これからさらに成長してくれるでしょう。大きい舞台へ届くような競走馬になって欲しいですね」と村田さん。ドラフト6は日々成長を続けている。
【1歳6月上旬時点測尺】体高151cm／胸囲171cm／管囲19.0cm