クラブ卒業生クレインテオドーラの仔が初見参だ。
募集本馬の母クレインテオドーラは、重賞のファンタジーS2着馬ツルマルグラマーの7番仔で、市川牧場からクラブに提供されたタニノギムレット産駒。ちなみに、その姉ツルマルワンピースの初仔は、有馬記念馬ブラストワンピースだ。
「ツルマルグラマーが繁殖入りした時からお預かりさせてもらっていて、鶴田オーナーがお亡くなりになった際、オーナーサイドからそのまま譲り受けることになりました。7番仔のクレインテオドーラは残念ながら競馬で結果を残せず、牧場へ戻ってきてからも2年間受胎しませんでしたが、オーナーから託された“血”ですから、諦めず辛抱の末、ようやく仔をこれ迄に3頭産んでくれました。今回の提供馬はその3番仔で、JRA勝馬の初仔グルナピークより手応えは上です」と市川牧場代表の市川孝司さん。
昨秋より育成を開始したドラフト21は、1月一杯まで荻伏共同育成場の屋内ダート馬場と屋内坂路で乗り進めた。そして2月からは美浦TC近郊のスピリットファームに移動し、2月下旬現在、屋外ダートトラックで距離をしっかりと乗り、坂路も併用して乗り込んでいる。
その馬体はやや薄手なつくりながら、クビ差しや肩周りなど前躯の発達振りが目立ち、馬体重は440キロ。父の産駒としては馬体の締まり感が強く、母系の影響が強く出ている。5月生まれでもあり、後躯は良化の余地が感じられるが、動かすと自らハミを取り、気持ちを前面に出してよく進む。負けん気の強さをエネルギーに変えて競馬をよくするタイプとなりそうだ。
「牧場時代はキレのある動きと、いつまでも走り回って疲れない無尽蔵のスタミナを感じさせる馬でした。向こう気が強く、ピリッとした気性が競走馬としていい面を発揮してくれそうです。ブラストワンピースが示した母系の優秀さを、本馬がさらに高めたいです」と市川さんが気持ちを込めて言葉を結んだ。
2歳2月時点測尺
体高 155cm / 胸囲 177cm / 管囲 19.5cm