この春、カッパツハッチが3月の1000万特別を快勝し、続く準OP特別3着、そしてOP特別の韋駄天Sでは2着。先日はここに来て急成長を遂げた3歳馬グロリアスホープが1番人気に応えて快勝した。この春、クラブへ提供した生産馬2頭が勝利した中島牧場からの当歳募集提供馬ブレイズ4が、ひと冬を超えて順調な成長を遂げている。
　父のミッキーアイルは3歳春にNHKマイルC、5歳秋にマイルCSを勝ったGI2勝馬。2歳芝1600mの日本レコードを更新するなど、卓越したスピード能力は折り紙付き。中島さんが求めたスピードに秀でたSS系という条件にフィットする種牡馬だ。
　ブレイズ4は、ひと冬を超えて馬体を構成する各パーツがバランス良くまとまり始めたことで雰囲気がかなり大人びてきた。頭部はコンパクトで、形状の良いクビ差しはやや長め。歩かせるとクビを上手に使ってリズミカルに進み、繋ぎは程よい長さとクッションを備えている。トモの肉付きなどは5月生まれらしく、まだ途上の印象だが、牝馬にしては飼葉食いが良く運動量も多いので、今後夜間放牧を行う中でさらに身体が出来てきて、もう一段の良化が見込めるはずだ。
　「JRAで走ったターフマジョリックの仔で、母だけが勝てなかったことが本当に悔しくてね。ただ、冷静に敗因を考えると、パワーは備わっていましたが、いまの競馬で必要な“切れ味”という面で少し足りなかったんだと思いました。それでサンデー系を種付けして、スピードとパワーを両方備えた馬を作りたいと思いミッキーアイルを配合しました。ここまでの成長を見る限り、その考えが良い方向に向いている気がします」と中島牧場代表の中島雅春さん。
　意図した通りの成長過程を歩むブレイズ4の背中に今度こその気持ちをのせて送り出した。
【1歳5月末時点測尺 体高155cm/胸囲168cm/管囲18.8cm】