ブライアンズタイム産駒のフリオーソが7歳にしてひと皮むけたようなレース内容で川崎記念、かしわ記念に優勝。フェブラリーSでも豪快に追い込んで2着を確保した。これらの勝利でブライアンズタイムの産駒は19年連続グレード級レース勝利を達成。ノーザンテーストの持つ日本記録にあと1年と迫った。
　「この馬もブライアンズタイムの産駒らしく芯が強いタイプだと思います。長時間の放牧にへこたれることなく、逆に体力がついてきました」と声を弾ませているのは、現在本馬を飼養する吉田ファームの吉田聡さん。離乳後、馬が落ち着くのを待って吉田ファームに移動した本馬は、5月中旬から1日約19時間の放牧で心身を鍛えられている。当歳時から丸みを帯びた馬体はひと冬を越して逞しさが増し、重量感に溢れて頼もしい限り。「牝馬としてはほぼ標準的な体格だと思います。夜間放牧を始めてから引き締まるべきところは引き締まり、つくべきところには肉が付いたような気がします」と、その成長ぶりに目を細めている。
　放牧地では、重心の低い走法で先頭に立って走ることが多くリーダーシップを発揮。前向きな気性の持主であり、そのスピードで私たちを大いに楽しませてくれそうだ。
　「体型的にもあまり距離は長くない方が良いと思いますが、ブライアンズタイムの産駒ですから大きいところを狙いたいですね。目標はずばり桜花賞ですね」という言葉が心強い。