3歳ダート3冠路線が整備されて、国内のセリでもダート血統の上場馬の評価が明らかに高くなってきた。同様に、最近はクラブ会員様の中でもニーズが高まっているのを感じるところ。谷川牧場からそんな声に応えた募集馬ヒーロー16が登場だ。
父ホッコータルマエは、2022年と24年のNAR2歳チャンピオンサイアー。昨年はダート総合(JRA+NAR)部門の最多勝にもなった。産駒は仕上がりが早くタフで、息長く競馬を使いながら賞金を稼ぐのが特徴。今春には、谷川牧場生産馬のブライアンセンスがマーチSを勝って重賞初制覇を飾った。ホッコータルマエがNAR、若しくはダート総合チャンピオンサイアーの称号が得る日も、そう遠くはないはずだ。
一方の元クラブ所属馬の母はJRA4勝馬。2番仔タイセイカイザーがデビュー勝ちした他、初仔ラフォンテーヌは繊細過ぎる気性が災いしたが、デビュー2戦目で5着と能力の一端は示した。
そして注目なのが母の父に入るエンパイアメーカーの存在だ。近年BMSとして存在感を高めており、エンプレス杯で不敗のオーサムリザルトに土を付けたテンカジョウ、ダービー卿CT勝ちのトロヴァトーレ。海外に目を向ければ、昨年のドバイWC勝馬ローレルリヴァーや23年ブリーダーズCターフスプリント勝ちのノーボールズ、そして21年ケンタッキーダービー勝馬のマンダルーンも母の父はエンパイアメーカーだ。
「運動神経が良く、放牧地では常に先頭。そして兄姉と比べて前進気勢が強いです。馬体は勿論、メンタル面の『出来』も納得です」と谷川牧場代表の谷川貴英さん。1歳6月の馬体重は386キロ。体のラインと肉付きの良さは父譲りで、首まわりに成長の余地を残しているものの、傾斜が良く深い肩と大きな臀部は筋肉の張りの良さが目立つ。高く上げた前脚はしっかりと地面を掴み、後駆から生み出される推進力を受け止める。「狙うはダート三冠競走」。その目標へ向けた歩みを楽しんでほしい。
1歳6月上旬時点測尺
体高 152cm / 胸囲 168cm / 管囲 19.8cm