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「本馬はスリーピングインシアトルの最後の仔になります。出産まで力を振り絞って頑張ってくれて、子育ては乳母をつけました。生まれ落ちは小さかったですが、ここに来てグッと横にも縦にも伸びてきたように、筋肉質なダンカークの良さが伝わっているように感じます」と目を細めて話すのは、笹地牧場代表の笹地清幸さん。
母スリーピングインシアトルはシアトルスルー産駒の北米産馬で、8番仔のサウンドバリアーがGⅡフィリーズレビューを快勝。祖母レイディズシークレットはGⅠ11勝を挙げた北米年度代表馬であり、その生涯成績は45戦25勝。「鉄の女」(The Iron Lady)の愛称で親しまれた。1992年にはアメリカ競馬殿堂入りしている名馬でもある。
「年齢的にどうしても仔出しが小さくなってきていたので、それを補う意味で、雄大な馬格のダンカークを配合しました。それとシアトルスルーの2×4にも魅力を感じてね」と笹地さん。
ひと冬を越した募集本馬ジール9は、力強い骨格と筋肉をその馬体に宿らせた。肩の傾斜も良く、トモは丸みを帯び、当歳時に感じられた幼さはすっかり影を潜めた。膝下は短く、四肢は真っすぐで十分な骨量があり、ボリューム感を増した馬体をストレスなく支えている。また、早い時期から乳母に養われたことが良い影響を与えているのか、その気性は落ち着きがあって、何事にも動じない“賢さ”を感じさせる。2×4のキツいクロスによる影響はなさそうだ。
「名牝レイディズシークレットの仔として期待してウチの牧場に導入し、実際、重賞ウイナーも産んでくれましたが、最後にこの仔で母の名をもう一度高める活躍をと期待しているんです」と笹地さん。放牧地を駆ける本馬を満足気に見遣りながら、言葉を結んだ。